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住宅ローンリアル体験レポート2016

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2008年11月16日金融危機の行方

 住宅ローンマスターです。
 御無沙汰しております。

 2008年。
 大激動の9月そして10月。

 毎日記事を書こうとしているのですが。
 金融状況の震天と実体経済の激動に追いつけず、つい。

 やっと11月15日いや16日(日曜日)。
 今回の小文を記しております。

 9月15日、リーマン・ブラザーズ証券破綻が齎した金融パニック。

 株式そして為替市場が大混乱。
 一時小康するも、乱高下を繰返しております。

 前回記事で吐露しましたとおり、私自身も大パニック状態。

 明日の金融・経済情勢に怯える日々です。

  今次の金融危機(パニック)。
 恐ろしさは、不良債権の規模が全く不明である点にあります。

 80年代から興隆した、アメリカ金融工学の粋といえる三種の神器。
 デリバティブ(先物やオプションまたスワップ取引など)。
 証券化技術(様々な債券の証券化商品)。
 レバレッジ(担保(証拠金)でその何倍もの取引を可能)。

 因みに、先物やオプションなど。
 証拠金で行われる取引はレバレッジが効くことになります。

 例えば。
 借金を債券としてまとめ、他の債券を織り交ぜて細分化する。
 すると、複数の証券化商品が出来る。

 その証券化商品を担保に、更なる借金を。
 そして同様の債券加工を繰返せば、無限の証券化が可能。

 つまり、借金を重ねる(レバレッジ効果)ことで資本0から無限の信用創造。

 2001年以降。
 グリーンスパン前FRB(米連邦準備理事会)議長の指揮下。
 その超低金利政策が市中マネーの流動を増大。

 ダブつくマネーが住宅価格の恒常的な上昇を生む。

 住宅ローン債券を束ねた証券化商品(モーゲージ担保証券:MBS)が売れる。

 MBSを切り分けて。
 償還期間等、同種のものをセットにする債券(CMO)が開発された。
 購入者(投資家)のニーズに合わせリスクを分散させるCMO。
 それが証券化市場を一気に拡大。

 加えて、この証券化技術。
 住宅以外のローンでも様々な証券化商品(CDO:債務担保証券)となり猛威を奮う。

 何しろ、アメリカの消費天国。
 上記の如く「借金(住宅ローン)」が「借金(自動車ローン等)」を生む構造。

 住宅価格が右肩上がり。
 その終焉を、少なくとも一般の消費者は疑わない。
 80年代後半、本邦「土地バブル」の如くです。

 不肖私も、狭い日本絶対に土地価格は下がらないと信じていましたもの。

 さて。
 ところでね。

 無限に信用創造される証券化商品を誰が買うのか。
 投資銀行、そしてSIV(ストラクチャード・インヴェストメント・ビークル)。
 SIVとは投資目的に商業銀行が運営する特別目的会社。
 連結対象外で資金運用される組織のため、親銀行の財務諸表に収支が載らない。

 SIVをケイマン島などタックスヘイブン(無税天国)地に登記すれば税金が不要。

 帳簿外だから。
 SIVの資金運用についても。
 親銀行、支払い準備(預金一定額を中央銀行へ預託する義務)を全く気にせず済む。

 親銀行の信用とレバレッジ効果でSIV。
 ABCP(資産担保の約束手形)を発行して他銀行や投資家から莫大な資金を調達。
 それで証券化商品を購入して運用する。

 「運用」手段の多くが、証券化商品を更に組合わせ(「加工」)再販売すること。

 買い手の一番が、レバレッジ資金で巨利を貪らんとする投資(ヘッジ)ファンド。
 そしてリスクの所在も不透明となりながら、ウイルスの如く世界へバラ撒かれた訳だ。

 要するに、ポイントは2点。
 @ 住宅ローン焦付きに起因するリスク懸念が、他の証券化全商品へ及ぶ。
 A 証券化商品の市場規模が、概数も算定困難なほど拡大(信用膨張)している。

 それが金融市場に「無限大」の疑心暗鬼を生み、信用収縮を発生させた。
 何故、一気の信用収縮なのか。

 投資(ヘッジ)ファンドが購入した資産である、証券化商品。
 その一部の価値が毀損しただけで、逆レバレッジ効果。
 追加の「証拠金」が必要となりレバレッジが高い分、容易に破綻する。

 傘下の、或は資金運用先のファンドが破綻すれば、SIVも危ない。
 SIVが破綻危機に陥れば、親銀行は帳簿外に放っておくことも出来ず、連結化。

 損害をもろに被ることになる。
 莫大な、損失計上。

 帳簿外の損益が一気に計上されるのだから。
 そして証券化商品「損」の全貌が不透明なのだから。

 金融機関相互の「信用」を基にした資金の「やり取り」が麻痺します。

 明確でない「莫大な」損失が、何時どの金融機関を襲うかが分からない。

 発端はアメリカでなく、欧州でした。
 2007年、7月ドイツのIKB銀行が破綻。

 8月9日。
 フランス大手BNPパリバ銀行が3つの投資ファンドへ担保貸出を停止。
 証券化商品の評価が不能になったためと、発表した。

 さて。
 証券化商品の市場規模ですが。

 CDS(クレジット・デフォールト・スワップ)という証券化派生商品があります。

 CDS。
 よく新聞紙上でも見かける名称です。

 不良債券の損失分を補う「保険」のような商品です。
 これを付加すれば証券化商品「格付け」も上がるということで大いに売れた。

 一説に、CDS市場の総額が約62兆ドル(保険金総額約400兆ドル)。
 そして証券化商品の半数以上がCDSでヘッジされているという。

 米保険最大手AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)の政府救済名目。
 それが、多額のCDSを抱えているということでした。

 2008年11月16日(日曜日)。
 金融市場の連鎖崩壊も小休止した感が、なくもない。

 関心はもっぱら、実体経済の毀損度へ移行したのか。

 しかし、ウォーレン・バフェットをして「金融の大量破壊兵器」と言わしめたCDS。

 CDSを指標とする金融証券化商品(市場)の連鎖崩壊。

 安心していい時期でもない気がするのですがね。


   《 本日のポイント 》

 ☆ 金融危機の恐怖は、証券化商品のウイルスの如き蔓延とその市場規模にある。

 ☆ 限りなく膨張した証券化商品の信用、その収縮過程が収束したとは言えない。

 ☆ 今後、実体経済の毀損と相俟って金融市場の信用収縮も再燃する危険がある。

 
 信用収縮で金融機関の融資が麻痺する状況と実体経済の悪化とは裏腹です。

 そして世界の経済が「麻痺」しようとしている現況。

 日本時間早朝。
 日米欧と新興国の二十ヵ国・地域(G20)金融サミットが閉幕。

 「金融規制強化の原則確認」。

 「規制」を嫌うアメリカと、「規制強化」の欧州。
 お決まり「玉虫色」の確認でしたが。

 アメリカ型「金融派生商品」ビジネスモデル崩壊を受け、世界は何処へ向かうのか。

 自動車など製造業で日独の後塵を拝して瀕死の体。
 金融ビジネスモデルまで崩壊したアメリカ。

 多額の公的資金捻出が国家財政を一層圧迫するアメリカ。

 基軸通貨としてのドルを防衛すべく立ち回るアメリカ(そして日本)。

 今後の金融そして経済の混乱。
 収束の兆しが見えないと言って、いいのかもしれない。

 そんな気までするのですよ。

 9月末から10月初旬。
 ポールソン財務長官が公的資金注入を決め議会が承認した時。
 私、事態の収束を感じたのですが。

 その後、10月末の金融(為替)市場のパニックを目の当たりにしてからね。
 考えが一変しましたよ。

 日銀は「半端な」利下げを決定。
 住宅ローンにも、一部ですが金利低下が見られる11月ですが。

 金融そして経済状況、予断を許さない状況が続くと見ます。

 11月17日からの週明けからも、株式や為替市場での混乱が必至でしょう。

 前週末14日のNY株式市場の下落。
 アメリカ10月小売売上高の大幅減少。

 金融と実体経済。
 ダブルのスパイラル下落が止まないのではないか。

 心配性の私ですが、またお会いしましょう。



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