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住宅ローンリアル体験レポート2016

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2010春3月住宅ローン土地価格動向A

 住宅ローンマスターです。

 2010年。
 暦は4月に入りましたが。
 前回の続き。
 2010年の春。
 住宅ローン金利などの動向に関連する土地価格について、今少し考えましょう。

 首都圏、とくに東京都心部。
 商業地区オフィス需要が伸びません。
 伸びないどころか、急激な落込みが続きます。

 日本経済新聞に紹介されていたことですがね(3月20日朝刊)。
「地価総下落」というコラムです。

 東京都港区の芝パークビル。
 「投機マネーの流入で都心の不動産が急騰し始めた2006年」。
 これを「不動産ファンド大手ダヴィンチ・ホールディングズが買収した」。
 「価格は1430億円。当時としては国内最大の不動産取引だった」。

 2006年。
 私は、忘れませんよ。
 前年2005年から株価、とくに新興市場の株価が軒並み値上がり。
 株式のネット取引口座数が飛躍的に伸びましたっけ。

 ネット取引は手軽で便利。
 デイトレーダーたる人たちが一躍脚光を浴びました。
 「ジャイコム」ボーイとか、ね。
 ワンクリックで、数百いや数千万円の取引が個人で可能になる。
 資産が数億円なんて話も、当り前に流布されましたよ。

 ダヴィンチ・ホールディングズの株価、その勢いも凄かった。
 分割後、1株が10万円台中盤をウロついていた頃、私も買いました。
 数年後には、2〜3倍の値をつけるだろうと考えてね。

 ともかく、2006年1月までのダヴィンチ。
 その勢いたるや、飛ぶ鳥を落とす感すらありましたからね。
 ゴールドマン・サックスが後ろ盾となっていたんじゃないかな。

 「勢い止まぬ」ダヴィンチ。
 当時は持株会社化されていなくて、ダヴィンチ・アドバイザーズでしたか。
 「巨額の買収資金を銀行借入れで調達」。
 「自己資金は300億円」でしたから。
 「約1100億円が大手銀行融資」だった訳です。

 うーん、大手銀行。
 2010年現在なら、信じられない話であるのは当然ですが。
 2006年なら、十分有り得る。
 なんて言ったってね。
 これから、やっと日本経済も本格的に持ち直すという気配がムンムン。
 誰もが、日本の未来も少しは輝きを取り戻すと感じていた筈です。

 2003年から大手銀行株が俯いていた頭を擡げ(もた)始めていた。
 いつもが「結果論」ですが。
 2006年から2007年。
 ダヴィンチのような「不動産ファンド」の成長で小バブルの如き様相。
 そんな動きの中で、大手銀行。
 「超優良物件」に見えた不動産買収に融資しない筈もない。

 さて、ダヴィンチ・ホールディングズ。
 芝パークビル買収のための融資額、約1100億円。
 その返済期限が2009年。
 既に、地価は大幅に下落していました。

 ダヴィンチへ融資を実行した、大手銀行。
 やむなく、返済猶予。
 つまり、返済問題の「先送り」を決めた。

 「築28年」で「空室率が約3割」の同ビル。

 米ファンドによれば「今売却したら価格は半値以下」。
 そう、コラムは紹介しています。


 ダヴィンチが、状況を象徴しているのですがね。
 2006年から2007年にかけての日本国内不動産ミニバブル。

 不動産ファンドなどが「主役」を張ることになりました。
 ファンドが調達する融資の大半は、証券化証券として投資家へ売られました。

 そんな融資がですね、2010年。
 2010年だけで、「約1兆4千億円分が満期を迎える」そうです。

 前述のように、返済の満期日を迎えようが、返せない。
 かと言って、不動産物件を売っても「半値以下」。

 融資元としては、全額貸倒れとなるよりは「返済延長」を選択するしかない。
 そんな、「問題先送り」が至る所で起きているそうなのですよ。

 アメリカも欧州も、そして日本国でも。
 「大きすぎて潰せない」金融機関。
 それらを破綻させないよう、国家が手を尽くして救済処置を取りました。

 そのための、目も眩むほど多額の財政支出。
 それが、今後の「ソブリンリスク(国家財政危機)」を招来する。

 一方、06年〜07年日本不動産ミニバブル、負の遺産。
 すなわち「先送り」の焦付き融資。

 この焦付いた「先送り」融資こそ、土地バブル崩壊後の90年代を想起させる。
 国内金融機関は、不動産融資で被った不良債権問題を、揃って「先送り」。
 これが「不動産市況の底入れを大幅に遅らせた」、と同コラムは分析します。

 国内経済が復活してオフィス需要が増え、地価が上がれば問題は解決する。
 しかし、経済底入れが見えた2010年4月。
 それでも、なぜ不動産の商業需要が今ひとつ、どころか低迷の極みなのか。

 その「答え」の一つが「融資返済の先送り」に帰するのは、確かだろう。

 例えば、ダヴィンチ・ホールディングズ。
 2010年2月発表の2009年12月期連結本決算。
 経常損益が、約1千4百億円のマイナス。

 いつ破綻しても不思議ではない、とも言えるが。
 融資元の「大手金融機関」が、返済を猶予しながらの「延命策」だろうか。


 いくら売りたくても売れない程の、首都圏商業地区の不動産価格下落。
 06年から07年までの不動産ミニバブル。
 その「ファンド・バブル」を謂わば演出したのが、ノンリコースローン。
 ノンリコースつまり非遡及型の融資です。

 たとえば不動産を買うための融資。
 返済が不能(債務不履行)となっても、担保となる不動産を取られるだけ。
 それ以上の返済義務が生じない。
 つまり、返済義務が「担保以上に遡及」されることがないから非遡及型。

 そんな、不動産融資。
 それがCMBS(商業用不動産ローン担保証券)として証券化。
 そして、バラ撒かれた。
 まさに、今次の世界金融恐慌モデル。

 震源地の米国と同様の事態。
 アメリカ経済は底を打ったが、住宅価格が低迷を続ける。
 日本では、商業地価の下落止まらず、不動産不良債権が大量発生。

 フィッチ・レーティングス(欧州系格付け会社)によれば。
 2009年末時点。
 同社が格付けしたCMBSの裏付けローン175件中、37件が債務不履行。
 その率、21%。

 同社はさらに。
 2010年も、一段と債務不履行(デフォールト)率が上昇すると読む。

 さて。
 デフォールトとなれば担保不動産。
 「借金のカタ」として売られることになる。
 つまり、価格が付く。

 しかし、大型融資案件となると。
 融資の貸し手と借り手の間での「攻防」が始まる。
 双方、「含み損」が大きいだけに「先延ばし」の欲望が昂ずる。

 不動産の現時点「適正価格」が付かないような動きが助長される構図です。
 地価回復を夢見る、この傾向。
 儚くも夢見る地価の上昇。

 ウミを出さずば、不動産不況に夜は明けないのか。
 どうにも、不動産市況。
 回復は時間がかかりそうだ。

 日本の不動産投資信託。
 母体の親企業が物件買取の「受け皿」に利用するケースも散見される現状。
 つまり、資金繰りの道具としての不動産投資信託J−REITか。

 米欧のREIT指数が2009年から急回復しているのだが、日本。
 日本の東証REIT指数は、相変わらず昨年も低下。
 彼我の差は、かくも大きい。

 と、すれば。
 2010年の住宅ローン。
 不動産不況が景気の足を引っ張るのか、2010年。
 日米ともに、景気自体は底打ちを確認出来そうだが。

 長引きそうな、不動産市況の沈滞。
 住宅購入は、今少し様子を見るべきかもしれない。
 住宅ローン固定金利は、ジワリ上昇の気配はあるが。

 米国債価格低下(利回り上昇)の動きが、日本国債へも波及する動きですから。
 どうなる、今後の住宅ローン。

 それではまた、お会いしましょう。
 
 



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