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住宅ローンリアル体験レポート2016

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2010住宅ローン8月円高デフレの恐怖

 住宅ローンマスターです。

 7月の猛暑も、やや一服か。
 雨空すら続く、8月の第2週。

 台風4号は東北地方、秋田・岩手両県を抜けて太平洋へ。

 前週、日本長期金利は1%を割りました。
 その後は、8月11日現在。
 1%を若干超える水準で推移していますがね。

 2010年の8月。
 残暑の季節を迎えた11日。
 外国為替市場、欧州時間。
 円は、対ドルで遂に85円割れ。
 対ドル円レートは一時、84円72銭まで上昇(円高)。

 1995年7月以来、実に15年と1ヶ月以来の高値となりました。
 ちなみに、対ドルでの円高。
 史上最高値は、1995年4月19日につけた79円75銭です。

 さて。
 11日に先立つ、8月10日。
 日銀金融政策決定会合。
 白川方明日銀総裁は、円高への懸念と注視を表明する一方。
 追加的な金融政策への示唆を、終始避ける始末。

 2010年、お盆休み目前の8月11日。
 日銀が打ち出せる金融政策には、確かに限りがあります。

 為替市場への介入については、先のスイス中央銀行での実施が教訓。
 すなわち、協調なき単独の当局介入では、殆ど効果が期待出来ない。

 日銀が為替介入を実施してきた2004年までと比較すれば。
 確かに当時の金融環境、2010年とは激しく異なる。
 2010年現在。
 ヘッジファンドと個人による、為替市場で占める存在と影響が余りに大きい。
 つまり、一国の為替介入の影響力も極めて限定的となる。

 加えて、2010年8月現在。
 外国為替市場で、円は独歩高。
 つまり、対ドルに限らずユーロやポンドで円が高値。
 一時109円台のユーロも110円を回復しているが、不安定は変わらず。
 豪ドルやカナダドルなど資源国の高金利通貨を除けば、実力以上の円高騰。

 米欧共通して、自国通貨安を大歓迎。
 いや、自国通貨安は歓迎どころか、自国通貨が上がれば死活問題の有様。
 自国通貨高は、輸出競争力に直接の打撃を加えるからだ。

 EUのユーロもそう。
 オバマ大統領のドルも、そう。
 通貨安で輸出力を高めることで、自国経済の回復を図るに汲々とするのみ。

 そんなアメリカだが。
 少なくとも2010年3月までの、米国政府と金融当局。
 金融秩序回復への道、すなわち「出口戦略」を着々と遂行。
 すなわち、FRBの住宅ローン担保証券(MBS)購入3月打ち切りなど。

 そして。 
 口先だけでも米政府と通貨当局。
 伝統的とも言える「強いドル」信認維持を、声高に述べていたのですよ。


 そうした中での、2010年8月11日、ドル円レート85円割れの円高。
 1995年の「円高」状況と、全く異なる第1点がまさにこの状況。
 日本がいわば「バブル後遺症」でもがいていた1995年。
 金融機関の抱える不良債権処理をめぐり、右往左往する日本政府。

 一方、アメリカ政府。
 クリントン大統領そしてルービン財務長官。
 そして、FRB(連邦準備制度理事会)。
 その議長こそマイスター(巨匠)と謳われた、アラン・グリーンスパン。

 アメリカの国是は強いアメリカ。
 その通貨理念は、「強いドル」。
 「強いドル」が世界の金融経済秩序を安定させ、各国の国益にも適うのだと。

 さて、1995年の円高を振り返ると。
 そもそもの発端は、1994年末のメキシコ通貨危機。
 それが、北米ドル資産の価値毀損と米国貿易赤字の増大を市場に予測させた。

 対ドルでの円レート。
 史上最高値を記録したのが、1995年4月19日。
 その値、なんと1ドル79円75銭。

 話せば長いのですがね。
 15年前の1995年。
 世界経済の注目は、日米の貿易収支格差拡大。
 思えば、世界経済に占める日本の影響力。
 日本のバブル崩壊後、「失われた10年」の最中であっても、ですよ。
 良きにつけ悪しきにつけ、米国をいまだ憤らせるものがあった。
 そして、米国は変わらず露骨なまでに日本の台頭を恐れていた。
 いやいや、それ以前に。
 日米貿易で、アメリカは日本から「実害」を蒙っているとの認識が強かった。

 つまり、日本は米国に不当競争を仕掛けているだから米国製品が売れないと。
 工業力に裏打ちされた日本。
 バブル後の経済力は不安定であっても、対米貿易では依然優位。
 その象徴が自動車、そして半導体産業。

 日米貿易不均衡の改善を図る「日米自動車協議」は決裂が続く。
 アメリカの内政干渉としか考えられない、日本への「規制緩和」要求も苛烈。

 余談ですが。
 この時期にも相変わらず、米国。
 日本へ「法外な」要求を突きつけてきたわけなのですがね。
 日本の現況を、それは詳細かつ的確に分析していましたよ。
 残念ながら日本国の為政者以上にね。

 アメリカの底力、かくも恐るべし。
 そして同時に、アメリカの為政者。
 貿易相手国いや「敵対国」日本の分析は完璧でも。
 自国の産業界への対応は終始、甘すぎるものだった。
 甘やかしが度を過ぎれば、それを腐らせるは必然の理、なのですがね。

 そんなこんなで、日米間の貿易摩擦。
 バブル崩壊後の日本であったのですがね。
 止まない日米貿易摩擦が円高・ドル安を昂進させたのです。

 そして、4月19日。
 ドル/円レートが、遂に80円を割る79円75銭。

 でもね。
 @ 1995年当時、日本の失業率は3%台。なんと3%台なのでしたよ。
  2010年現在と比較して、2%以上低い。

 A 日本の政府債務残高。対GDP比で、1995年当時は86.2%。
  国際通貨基金(IMF)によればね。
  日本2009年末、地方債を加えた同債務残高は218%に達するという。
  ちなみに、2009年末。
  米国の同債務残高が約83%。
  2010年米国の対GDP債務残高は、1995年当時の日本と重なる。

 B 1995年、既にトヨタの「カンバン」方式は世界に轟いていました。
  つまりは、工業生産の効率化。
  逆に、アメリカの産業界。
  生産方式をカイゼンし、更にコストをカットして利益を搾り出すよりも。
  福利厚生を含め、従業員にひたすら手厚く。
  これ、全米自動車労組(UAW)の力によるものでもあるのですが。
  自社製品販売の阻害をライバルの不当な廉価販売によるものとしていた。
  2009年。
  アメリカ型製造業経営の象徴、GMが破産手続きへ。
  遅れて2010年の日本。
  経営の危機感を全く欠いたという意味で同根の、日本航空が破綻。
  それはさておき、2010年。
  日本の産業界。
  一滴の水も出ない雑巾の如く、経営を絞り込んできている。
  従業員からすれば、喩えれば「地獄」にも似たトヨタの効率カイゼン。
  つまりね。
  1995年と比較して、2010年の日本企業体力。
  生産そして経営の効率化は、さすがに限界点に達しているのではないか。

 つまりはね。
 1995年の史上最高の対ドル円高当時と比較して。
 2010年盛夏の8月11日。
 円高の深刻さは、1995年を遥かに凌駕する。

 1995年のドル円レートは79円75銭。
 2010年の円高は85円を割ったところだから、まだマシだろう。
 そんなことでは、絶対にない。
 まさに、「円高地獄の渦」に巻き込まれている2010年ということです。

 やれやれ。
 円高解雇の嵐が吹き荒れるだろう。
 住宅ローンどころじゃないや。


 一説にはね。
 1995年の円高水準と比べて2010年8月11日の円高。
 2010年の円高の方が15年前の1995年より3割超マシだとの説あり。

 これ、「実質実効為替レート」を基にした考え方ですがね。
 8月12日の日本経済新聞朝刊が紹介していました。

 実効為替レートとは、他の主要通貨全体に対する総合的な通貨高低の判断。
 各通貨との為替レートを貿易額で加重平均して算出します。
 その数値が高い程、当該通貨が幅広く他通貨に対して「強い」ことを表す。

 「名目」、つまり物価の変動を考慮しない、円の実効為替レート。
 1995年を100とすると、今次2010年8月11日の円レート。
 110を超えて、120に近づく水準。
 つまり、2010年の円高水準は1995年をも凌駕する。

 しかし、ですよ。
 物価の影響力を考慮して差し引いた「実質」実効為替レートとなると話は別。
 日本は1998年以降、ほぼ一貫してデフレーション基調。
 物価の低下が続く。

 国内の物価下落を反映させる「実質」実効為替レートで見るとね。
 外国と比して10年来、明らかな物価の下落に見舞われている日本国。
 1995年の円、「名目」実効為替レートを100として。
 同年の「実質」実効為替レートは、130を超えることになるが。
 2010年の円。
 その「実質」実効為替レートは、ようやく100を超える水準に過ぎない。

 つまり。
 「実質」実効為替レートで比較すれば。
 現在2010年8月11日の円高水準。
 1995年に比して、概数で130対100。
 約3割も、円が割安つまり「円安」水準ということになる。

 逆に言えば、それだけ日本のデフレ圧力が強いということ。

 外資系の銀行が、上記の考えを流布しているようですがね。
 だからとは言え、2010年夏の円高が安心出来るという事にはならない。

 円高とデフレ。
 デフレと円高。
 二重苦が日本の経済を苦しめている。

 住宅ローン返済の苦しみが「霞む」ほどの勢いだ。
 いえいえ。
 住宅ローンの苦労は絶えませんがね。

 いずれにしても、日本経済。
 米欧が自国通貨安を容認してまで、自国のみの景気回復を画策する中。
 手足を縛られたかの様相を呈している。

 日本の未来はあるのか。

 残暑にも苦しめられる2010年8月11日そして12日ですが。

 それではまた、お会いしましょう。



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