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2011年1月欧州国債動向と住宅ローン

 
 住宅ローンマスターです。

 いやはや。
 欧州危機が喧伝された感すらあった、2011年1月の第3週。
 ポルトガルそしてスペイン、イタリアと、国債の入札がありましたから。

 入札前は、金融市場にも敏感な空気が流れていたが。
 蓋を開けてみれば、一応は「順調に」入札を終了。
 札割れもなければ、応札需要減による利回りの高騰もなかった。

 私、2011年。
 注目すべき重要テーマの一つが、欧州ユーロ圏南欧国の財政問題だと考えます。

 @ ポルトガル政府は12日、期間4年と10年の国債入札を実施。
  入札利回りは高止まりも、予定の上限額約12.5億ユーロを調達。
  債券市場では、その前後ポルトガル国債利回りに目立った動きはない。
  ポルトガルは今年、最大で200億ユーロの国債発行を計画している。
  同時に、今年4月に45億ユーロ、6月は50億ユーロの償還を控えている。

  入札利回り、欧州中央銀行(ECB)の同国10年物国債購入の影響が大か。

 A スペイン政府は13日、期間5年債の国債入札を実施。
  入札利回りは前回比で1%高い4.54%、予定上限額30億ユーロを調達。
  債券市場では、同国国債利回りはやや低下。
  今後、今年4月に155億ユーロの償還を控えている。

 B イタリア政府は13日、期間5年債と15年債の国債入札を実施。
  5年債の利回りは、前回比0.43%上昇の3.67%。
  15年債利回りは、前回比0.25%上昇の5.06%。
  予定上限額60億ユーロを調達。
  債券市場ではスペインなど他の財政赤字国同様、同国国債利回りはやや低下。
  今後、今年2月に186億ユーロ、3月に280億ユーロをそれぞれ償還する。

 ユーロ圏国の国債についてはね。
 1月11日。
 日本の野田財務相が、閣議後の会見で以下の方針を表明しました。
 「欧州連合(EU)が月内発行する債券の一部を日本政府が購入する」。

 その名目は、「財政危機に見舞われているアイルランド支援の財源確保」。
 更に、「債券の信任を高めるため主要国の日本が一定割合を購入する貢献をする」。
 「外貨準備を活用して購入する」とのことです。
 加えて、債券の購入規模についても言及。
 「募集額の大体を2割超える額を購入する」との認識を示した。

 中国政府の動きもありました。
 13日のポルトガル紙によると、中国がポルトガル国債10億ユーロを購入した。
 12日実施のポルトガル国債入札とは別枠の同国政府が私募発行したものです。
 その利回りは18ヶ月物で4.75%に設定されたそうな。
 市場水準よりやや高めの水準でした。
 中国政府による「水面下の」欧州連合(EU)国家との取引。
 現在を象徴することよ。


 2011年第3週の1月10日(月曜日)から1月15日(土曜日)。
 1月10日は祝日の成人式。
 15日は大学センター入試。

 経済を見れば。
 日本そして世界の経済が注視したのが、欧州ユーロ圏の財政「不安連鎖」。

 まさに、ドミノ倒しのようにユーロ圏南欧国財政難に伴う信用不安が連鎖。
 昨年は、ギリシャに始まりアイルランドに至ったが。
 2011年1月。
 焦眉の急、まずはポルトガル。

 ポルトガル国債については前段で言及しましたがね。
 同国国債、利回りは先週の半ばから急上昇。
 10年物国債利回りは、7%前後で高止まり。

 思えば、2010年12月には同国債利回りは6.1%以下まで落ちていたが。
 その後反転上昇を開始。
 12月中盤には、スルスルと6.5%を超えて。
 2011年1月1月3日以降、一気に7.0%を突破していた。

 国債の利回り7.0%。
 アイルランドが支援要請を迫られた水準が、この国債利回り7%。
 爾来、ユーロ圏国の財政危機支援出動の目安とされます。

 市場の敏感な状況を反映する利回り7%よ。
 その間、欧州中央銀行(ECB)が断続的に同国国債を買い支えたとの噂頻り。

 ポルトガル政府は1月6日。
 2010年の財政赤字を対GDP比で7.3%と発表。
 2009年の同9.3%に次ぐ高水準だそうですよ。

 昨年のギリシャを見るまでもなく。
 ユーロ圏の柵(しがらみ)、欧州財政赤字国の直面する現実は厳しい。
 欧州流とでも呼ぶべきですかね。

 すなわち。
 欧州北部の黒字国、ドイツやフランス中心のユーロ域内基準に合わすべく。
 国家財政赤字を減らすため、塗炭の苦しみを国民に課す。
 すなわち、公務員給与の大幅削減と付加価値税(日本の消費税に相当)率引上げ。
 南欧国家。
 概して国民あたりの公務員比率が日米と比較してかなり大きい。
 公務員給与と人員削減へ鉈を振るえない日本の民主党政権といかなる違いよ。

 というわけで、ポルトガル。
 2011年の財政赤字のGDP比率をなんと4.6%にまで抑える計画を発表。
 公務員の給与削減と付加価値税の増税。
 国民の1割を超える公務員の給与が削減されれば、その購買力が減少。
 消費が冷えて、景気も鈍る。
 増税も、然り。
 国家財政の緊縮は、景気回復を鈍化、それどころか低迷を継続させる諸刃の剣。

 実際、ポルトガルの経済。
 サッカーは強くとも、経済は強いとは言えない。
 主要産業と云える水産業や自動車部品製造業、どちらも新興国との競争が厳しい。
 近代の黎明期。
 スペインとともに世界の覇権を目指す勢いは、既に往時の遺物。
 と纏めてしまっては、失礼なのですがね。

 しかし、「世界史」の冷徹な残酷さよ。
 明治時代、欧米からみて新参の新興国たる日本国。
 富国強兵で無理をしながら欧米列強の末端に座るも。
 大戦の惨禍を経て、ここまで経済の復興と発展を閲した。

 そして、2000年以降。
 中国そして韓国、台湾を始めとする東南アジアの勢力。
 「新興国」の猛追に半ば敗れ、右往左往するかの状況を呈する現在2011年。

 ポルトガルの歴史を考えるに、他人事とは思えないのですがね。
 閑話休題(それはさておき)。
 欧州流の手厳しい国家財政の是正手法。
 欧州景気を少なくとも一時的には冷え込ませることは必至。
 だから、市場は不安の連鎖。
 欧州連合(EU)と世界通貨基金(IMF)、救済に出るは間近と身構えてきた。

 そのポルトガル財政不安。
 今後を占う具体的な目途となるのが、12日の国債入札だった訳です。

 入札の難航を危惧する市場へ、ソクラテス同国大統領。
 入札困難との「噂」を打ち消そうとすればするほど、市場の疑心暗鬼が広がった。

 そんな欧州は南欧国家ポルトガルを始めとするスペイン、イタリアの国債入札。
 結果と言えば、前述どおりの「まずまず」無難な応札状況、資金調達の成功。


 金融市場の反応も、「正直」でした。
 外国為替相場。
 ユーロ/円レート。
 1月10日(月曜日)。
 底値を付けて、106.78円。
 それが、1月14日(金曜日)終値が111円にも達しようかという高値引け。
 1ユーロ、110円96銭〜98銭。

 ユーロ/ドルでは。
 同様に、1月10日が底の1.2874ドル。
 それが、あれよあれよと、1月14日。
 1.3455ドルまで上昇しました。

 ユーロ/円で、約5円の上昇。
 ユーロ/ドルで、約0.06ドルの上昇。

 ユーロ圏財政赤字南欧国の国債入札後、為替市場は「完全に」動揺を終えた。
 取り敢えず、そんな印象すら与える2011年1月第3週でしたがね。

 実は、前回触れましたようにね。
 先週末、少々ユーロ/ドルの買いポジションを持っていましてね。
 週初のユーロ高に喜び、直ぐに売ってからの反転。
 ユーロ/ドル売りに回ったのですがね。
 ここまで、ユーロが上がるとはね。

 多くの方が、1月第3週。
 ユーロ圏財政不安が国債入札後も解消せず、ユーロ現状維持。
 対して、徐々にドルが買われる。
 そんなシナリオを描いていたのではないですかね。

 私は、ユーロの反転はあるちは思ったが。
 対円で111円に迫る勢いは、考えていなかった。
 ましてや、ユーロ/ドル。
 ドルが弱含みで対ユーロ1.34台まで伸びるとは。
 とほほ、の損含みユーロ/ドル売りポジションを抱えています。

 しかしね。
 生意気を言えば、次週の1月17日週。
 また、ユーロが下げると予想するのですよ。
 つまり、欧州不安は消えずとね。

 欧州不安の本質は、「連鎖要因」が強いということ。
 連鎖、というのはね。
 2つの要因があります。
 1つ。
 先述のとおり欧州域内財政赤字国は、「規制」により財政緊縮策を余儀なくされる。
 「規制」とは、「ユーロ圏内の共通基準」と言い換えることも出来ます。
 その緊縮財政は、確実に景気を冷え込ませる要因です。

 そして2つ目。
 ギリシャ、アイルランドと「市場の標的」となったユーロ圏の財政赤字不安国。
 その「不安感」をエサにして次の「標的」を市場は虎視眈々と窺う。
 この市場の勢力。
 これは、「売りで稼ぐファンド勢」と言い換えられます。

 この勢力が、ポルトガルに留まらずスペインそしてイタリアと触手を伸ばす。
 スペインは、経済規模でユーロ圏内第4位。
 イタイアは、(これでも)同第3位の経済規模を誇りますから。

 以上、2つの要因が「ドミノ式の」急激な経済不安反応を市場へ齎す図式だ。

 一方。
 住宅ローン長期固定金利が連動する長期金利。
 その指標となる新発十年物国債利回り。

 週初の1.190%から週末14日の1.200%まで僅か0.01%の動き。
 ポルトガル国債など2010年は、8割台の外資勢力による購入でしたが。
 2011年。
 その割合が6割台へ落ちるほど、同国国内金融機関の買いが増加したという。

 日本国債の需給。
 嵐の前の静けさか。

 ユーロ圏内南欧赤字諸国の財政不安に怯える市場、利を貪ろうと狙う市場勢力。
 混沌を増す2011年の幕開けでしょうか。

 それではまた、お会いしましょう。
  



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