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住宅ローンリアル体験レポート2016

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2012展望EU包括戦略合意と住宅ローン

 
 住宅ローンマスターです。

 2011年9月19日以来、またまたの御無沙汰でした。

 今年も、あと2ヶ月。
 世界の経済は、欧州ユーロ危機が怒涛の如く市場を吹き荒れて。

 10月27日未明。
 欧州連合(EU)は「包括戦略」合意。
 ギリシャ粉飾財政で顕在化した欧州債務危機克服に対応するものです。

 思えばね。
 昨年2010年5月から始まったギリシャへの金融支援。
 2012年を目指しての、国債市場での資金調達の再開でしたが。
 それが今年2011年春、絶望的だと判明。
 同年7月の「第二次」支援策を急遽策定した筈だが。

 わずか半年と経たない2011年10月。
 世界景気の悪化により、抜本的見直しを迫られることになった。

 株式市場。
 米経済指標悪化や欧州各国財政策の不協和音が伝わる度、ドスンと悪化。
 その後、やや持ち直すことの繰り返し。

 10月以来の為替市場。
 対円でドルがジワジワ売られ、ユーロなど他通貨は買われる状況。
 ユーロ/ドル上昇の動きです。
 対ドルで円高、対ユーロでは円安が進みました。


 そして、27日(木)未明。
 EU「包括戦略」がまとまった。

 柱は3つ。
  @ 欧州安定化基金(EFSF)の実質規模を1兆ユーロへ。
  A 民間銀行のギリシャ債務の損失負担を50%へ。
  B 欧州金融機関の資産評価を自己資本比率9%として再評価。

 @について。
 EFSFの現在の融資能力は、約4400億ユーロ程度だが。
 それを元手に、民間投資家や国際通貨基金(IMF)そして政府系ファンド。
 そうした外部資金を調達して1兆ユーロ規模まで融資能力を高める。

 EFSFのいわば「信用力」を使いレバレッジを利かそうという考えだが。
 しかして。
 EFSFの「信用力」とは、すなわち。
 独仏蘭など国債格付けトリプルA6ヶ国の政府保証額が裏打ちするもの。

 ここへ来て、たとえばフランス国債格付け。
 仮にフランスが自国国債AAA格付けを失えば。
 それだけで、1500億ユーロ程度の融資能力目減りを意味する。
 独に次ぐ、ユーロ圏内第2位の大国ですからね。
 そのフランスの国債とて「安定的」とは一筋縄でいかない。
 そんな状況の2011年11月なワケです。

 Aについては。
 EU側は当初から民間金融機関へ60%の損失負担を要請。
 対する民間側は、40%を主張する。
 そこで、独仏首脳登場する異例の展開。
 民間投資家の代表といえる国際金融協会(IIF)専務理事と直接交渉。
 両者の中間を取る50%で手打ちとなった。

 民間金融機関のギリシャ債務削減50%。
 これでギリシャの政府債務は2020年末にGDP比120%超程度。
 ちなみに7月時点の第2次支援策での民間負担は21%。
 それでいけば、20年末のギリシャGDP比政府債務は150%。

 民間負担を倍以上の50%に引き上げても、120%超の政府債務。
 この現実は、重たい。
 市場の見方もね。
 ギリシャ政府債務。
 せめて、GDP比80%程度まで圧縮されないと政府財政は安定しない。
 そんな見立てが、趨勢ですよ。

 そして、B。
 保有国債など現在市場価格で算定し9%の(狭義)自己資本を求めると。
 国別で銀行の資本不足額を見れば。
 ギリシャが300億ユーロ。
 スペイン262億ユーロ。
 イタリア148億ユーロ。
 フランス88億ユーロ。
 ドイツ52億ユーロなど。
 総計で1064億ユーロと言われる(欧州銀行監督機構(EBA))。

 EBAは、11月中に各銀行の必要資本増強額を公表。
 各行は、来年2012年6月末までに資本増強を終了させる。

 それでなくとも、欧州各行。
 資産の毀損を回避すべく融資基準を厳格化。
 市中の融資資金は細るばかりの現況。
 そこへきて、今次の資本増強。
 資産(貸出金)圧縮のため、融資の回収を急ぐだろう。

 そうなれば、景気は冷え込むばかりだ。

 また、一方。
 銀行資本増強のため、公的資金が注入されれば。
 国の財政を圧迫して、国債格下げを誘発。
 更なる銀行資産(国債)の悪化を招く(国債価格低下による)。
 まさに、負の悪循環に陥る構図ですよ。

 というわけでね。
 フランスなど各国が、イザという時のために。
 「欧州中央銀行(ECB)が十分に支援する」との文言を求めた。
 が、ドイツがこれを断固として拒否。
 ECBの独立性という金科玉条に拘ったとの見方もありますがね。
 独としては、これ以上は自国から流れるカネを使われたくない。
 そんな思惑、でしかないでしょう。


 2011年、10月末の株式そして為替市場。
 NY株式は、26日以来続伸。
 上げ幅はNYに劣るも、日経平均株価も9000円台を回復。

 為替は、ドル安が対円で昂進中。
 連日の対ドル円高記録更新。

 ユーロや資源国通貨は、値を上げています。

 それに応じて。
 住宅ローン長期金利の指標、新発10年物国債利回り。
 28日終値、1.040%と1%を上回る動きです。
 いかにも、世界の財政金融危機が去ったかの様相。

 27日の日銀金融政策決定会合。
 2011年度の実質経済成長率見通しを下方修正。
 0.4%から0.2%へ。
 同2012年度見通しは2.9%から2%台前半へ。

 政策金利は、0〜0.1%を維持。
 物価上昇率は2013年度まで0%台で推移するとの見方。
 それまで政策金利の現状維持つまり利上げのないことを示唆。

 住宅ローン変動金利の動きは政策金利に連動します。
 2013年度まで。
 住宅ローン変動金利派にとって動きはない、という示唆です。

 それにしても、今次の欧州財政そして金融危機。
 一応の解決を見たのか。
 或いは、更なる危機への過程なのか。

 私は、楽観的になれないのですよ。
 欧州危機の根源、共通通貨ユーロの孕む矛盾の大きさよ。

 ユーロの試練は始まったばかりのように思えるのですがね。

 人智はやがて、それを克服しますよ。
 必ずね。
 しかし、最低でも今後10年いや数十年を要するのではないか。
 ユーロが誕生して、約10年が経過したばかりなのですよ。

 「混合通貨」と揶揄されて数年。
 それから、米景気と新興国の成長に乗って。
 米国発サブプライム住宅ローン問題が顕在化する直前でしたか。
 ユーロは対円で168円をつけましたっけ。
 ポンドなど対円200円台中盤。

 まさに隔世の感あり、ですよ。

 そして、日々は流れて。
 10月31日(月曜日)からの市場。
 その反応や如何に。

 それではまた、お会いしましょう。
 



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